「社員のモチベーションが低い」というご相談を受けることがよくあります。
「モチベーションが低い」というのはかなり解釈の幅がある状況で、
ここからじっくり状況をお聴きしたり、研修を通してじっくり観察していきます。
玉ねぎの皮を剥くように深く洞察していくと企業様それぞれの特徴が見えてきます。「モチベーションが低い」と言っても状況や原因は様々です。
ちなみに、先日あった事例を1つご紹介すると・・・
「モチベーションが低い」とのお話をご担当者様からうかがっていたので、
さぞや皆斜めを向いて、研修には集まるのだろうと覚悟をしていたのですが、
蓋をあけてみたら、真面目で素直で、ステキな方々。
話を聴いていくと、皆「自信がない」のです。
・自分の力がこのままで通用するのか不安
・今の仕事の成果がこれでいいのかわからない
・会社から何を期待されているかわからない
・リーダーシップなんて、まだ自分には との声・・・
自分から上司にこれでいいのか?確認すればいい話ですが、
上司や会社が働きかけてくれるのを待っている受け身の姿勢は否めません。
自信がないから、自分から働きかけられない。
働きかけられないから、不安が大きくなり自信が持てない。グルグル回っています。
彼ら彼女らの話を聴いて、対話を進めていくと、
「なんだ、自分から上司に確認すればいいじゃん!」と
意外と簡単に気が付いたりしますが、そこに辿りつくまでがご本人にとっては深刻です。
実はこのケースは、
指示通り納期までに正確なアウトプットを求められる職種や
日々お客様からの問い合わせに正確な対応を求められる職種の方々に
非常に多いです。
「問題なくやって当たり前」という基準です。
だから、職場で「ねぎらい」や「承認」の声がないとどんどん自己肯定感は下がっていきます。
職場や上司が、メンバーのこのような
不安や自信がないという想いを受け止めているか?理解しているか?
とても重要です。
もし、表面の立ち居振舞いだけを捉えて、
「モチベーションが低い」という評価の目で接しているのであれば、
おそらく、彼ら彼女らは変わらないでしょう。
『(社員は)モチベーションが低い』という決めつけではなく、
『(社員は)モチベーションが低いように私からは見える』
と仮定されると、フラットにいろいろな状況や原因が見えてきます。
世の中の物事はつながっています。
自分のものの見方は相手にもそのようなものの見方の
何らかの影響をもたらしています。
だから、自分のものの見方を変えると、相手にも何らかの変化がおきます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。